体内時計 ― 2009年01月27日 14時33分01秒
最近、冬場で雪が多く来るもの渋滞に巻き込まれる。
その時、気になるのは時間(出勤時は特に)
若い頃はイライラしていたのだが、年とともにイライラが少なくなった
ような気がする。
私の体内時計が変化したのだろうか?
体内時計という言葉は、よく聞く言葉だが、人間に限らず動物や植物にも
存在している。
■人間の体内時計
人間の体内時計は、25時間である事がドイツのユルゲン・アショフによって
外界から隔離された地下室の中で人々を3~4週間生活させて得られた
人体のデータによって解明されたようだ。
火星の自転周期、つまり火星の1日は25時間であることから、火星人が
地球に住み着いたため25時間になったのだという珍説もある。
しかし、最近では25時間ではなく24時間10分だという説がある。
ところが、1日の地球時間は24時間と決まっており、この時間のズレを
人間は朝起きて太陽の光を浴びることにより、自分の体内時計を毎日リセット
して地球時間に対応しているのだ。
このように脳内にある時計によって管理されている周期のことを
サーカディアンリズムという。
(生体リズム、概日リズム、生物リズムとも呼ばれる)
「サーカ」は「およそ」という意味で、「ディアン」とは「一日」を意味する。
このサーカディアンリズムという人間の基本的行動サイクルが崩れると、
昼間に強烈な眠気に襲われたり夜にぐっすり眠れなくなったりというような
不眠症を引き起こす原因となるのだ。
■経年変化する体内時計
年をとると、早い時間に眼が覚めるという事をよく聞くが、体内時計は、
経年変化もする。
ある実験によると、小学生、高校生、大学生、30代、50代、70代の人に、
それぞれストップウォッチを持ってもらい、目をつぶって10秒を測ってもらうと、
小学生は12~15秒で、歳を取るに従って短くなっていく。
70代の男性の場合7~6秒ほどになってしまうようだ。
加齢によりメラトニンの量がだんだん減ってしまうという理由らしい。
メラトニンは、ホルモンで眼から入る光の量が多いと抑制される。
眠りに落ちるとメラトニンの量がだんだん増し、朝方になると減っていき
昼間はほとんど分泌されない、いわゆる睡眠のホルモンなのだ。
では、メラトニンを増やすにはどうすればいいのかというと、セロトニン
という物質がメラトニンを産生する手助けになると言われている。
セロトニンを多く含むのはビタミンB6、バナナやいわし、豚肉に多く含まれて
いる。 牛乳も効果があるようで、寝る前に牛乳を飲むと眠れると言われ
ている。
■他の生物にもある体内時計
生物にとっての主観的な時間は、鼓動間隔で計測される。
ゾウのように、大きくて、鼓動間隔が長い動物にとって、主観的時間のテンポ
は遅いが、ネズミのように、小さくて、鼓動感覚が短い動物にとって、主観的時間
のテンポは速い 。
これは、人間の生活する場面場面にもあてはまる。
私たちは、リゾートとかで楽しく過ごしている時は、主観的時間のテンポが
遅いために、客観的時間の経過が速いと感じ、歯医者で虫歯の治療を受け
ている時は、主観的時間のテンポが速いために客観的時間の経過が遅い
と感じるが、これは、落ち着いている時には、鼓動間隔が長くなり、緊張して
いる時には鼓動間隔が短くなると考えられる。
■1分予測で判る長生き度
予想した1分が、実際の1分よりも長かった人は「早死にタイプ」で、実際の
1分よりも短かった人は「長生きタイプ」だと考えられとのことである。
この結果は一見、逆のように思えるのだが、その人がまだ、45分とか50分くらい
だと思っているときに、実際には1時間が過ぎてしまうことになり、結果的に、
その人は時間に追われてしまう事になる。
この調査は、北海道で75歳以上の人298人に行われた5年間の追跡調査で、
予測した1分が実際の1分より長かった人の方が、明らかに死亡する人が
多かったのだ。
また、心臓病や脳梗塞などの発症頻度も高いという傾向も見られた。
■人間の体内時計は複数ある。
脳の中にたくさんあることが最初に分かり、続いて、心臓などの臓器の中にも
あることが確認された。
臓器の体内時計の話は置いといて、脳の中にある複数の体内時計は、
置時計型と砂時計型の2種類があるようだ。
置時計型は、ほぼ24時間で一回りし、砂時計型は、数十分程度までの短時間
のリズムを担う。
毎朝同じ時間に起きるのは、置時計型体内時計によるものだが、
いつもと違った時間に起きるのは、砂時計型体内時計が関与しているらしい。
また、いやな事を長く感じ、楽しい事を短く感じるのも、砂時計型体内時計
が関係するという事だ。
摩訶不思議、人間の体。
その時、気になるのは時間(出勤時は特に)
若い頃はイライラしていたのだが、年とともにイライラが少なくなった
ような気がする。
私の体内時計が変化したのだろうか?
体内時計という言葉は、よく聞く言葉だが、人間に限らず動物や植物にも
存在している。
■人間の体内時計
人間の体内時計は、25時間である事がドイツのユルゲン・アショフによって
外界から隔離された地下室の中で人々を3~4週間生活させて得られた
人体のデータによって解明されたようだ。
火星の自転周期、つまり火星の1日は25時間であることから、火星人が
地球に住み着いたため25時間になったのだという珍説もある。
しかし、最近では25時間ではなく24時間10分だという説がある。
ところが、1日の地球時間は24時間と決まっており、この時間のズレを
人間は朝起きて太陽の光を浴びることにより、自分の体内時計を毎日リセット
して地球時間に対応しているのだ。
このように脳内にある時計によって管理されている周期のことを
サーカディアンリズムという。
(生体リズム、概日リズム、生物リズムとも呼ばれる)
「サーカ」は「およそ」という意味で、「ディアン」とは「一日」を意味する。
このサーカディアンリズムという人間の基本的行動サイクルが崩れると、
昼間に強烈な眠気に襲われたり夜にぐっすり眠れなくなったりというような
不眠症を引き起こす原因となるのだ。
■経年変化する体内時計
年をとると、早い時間に眼が覚めるという事をよく聞くが、体内時計は、
経年変化もする。
ある実験によると、小学生、高校生、大学生、30代、50代、70代の人に、
それぞれストップウォッチを持ってもらい、目をつぶって10秒を測ってもらうと、
小学生は12~15秒で、歳を取るに従って短くなっていく。
70代の男性の場合7~6秒ほどになってしまうようだ。
加齢によりメラトニンの量がだんだん減ってしまうという理由らしい。
メラトニンは、ホルモンで眼から入る光の量が多いと抑制される。
眠りに落ちるとメラトニンの量がだんだん増し、朝方になると減っていき
昼間はほとんど分泌されない、いわゆる睡眠のホルモンなのだ。
では、メラトニンを増やすにはどうすればいいのかというと、セロトニン
という物質がメラトニンを産生する手助けになると言われている。
セロトニンを多く含むのはビタミンB6、バナナやいわし、豚肉に多く含まれて
いる。 牛乳も効果があるようで、寝る前に牛乳を飲むと眠れると言われ
ている。
■他の生物にもある体内時計
生物にとっての主観的な時間は、鼓動間隔で計測される。
ゾウのように、大きくて、鼓動間隔が長い動物にとって、主観的時間のテンポ
は遅いが、ネズミのように、小さくて、鼓動感覚が短い動物にとって、主観的時間
のテンポは速い 。
これは、人間の生活する場面場面にもあてはまる。
私たちは、リゾートとかで楽しく過ごしている時は、主観的時間のテンポが
遅いために、客観的時間の経過が速いと感じ、歯医者で虫歯の治療を受け
ている時は、主観的時間のテンポが速いために客観的時間の経過が遅い
と感じるが、これは、落ち着いている時には、鼓動間隔が長くなり、緊張して
いる時には鼓動間隔が短くなると考えられる。
■1分予測で判る長生き度
予想した1分が、実際の1分よりも長かった人は「早死にタイプ」で、実際の
1分よりも短かった人は「長生きタイプ」だと考えられとのことである。
この結果は一見、逆のように思えるのだが、その人がまだ、45分とか50分くらい
だと思っているときに、実際には1時間が過ぎてしまうことになり、結果的に、
その人は時間に追われてしまう事になる。
この調査は、北海道で75歳以上の人298人に行われた5年間の追跡調査で、
予測した1分が実際の1分より長かった人の方が、明らかに死亡する人が
多かったのだ。
また、心臓病や脳梗塞などの発症頻度も高いという傾向も見られた。
■人間の体内時計は複数ある。
脳の中にたくさんあることが最初に分かり、続いて、心臓などの臓器の中にも
あることが確認された。
臓器の体内時計の話は置いといて、脳の中にある複数の体内時計は、
置時計型と砂時計型の2種類があるようだ。
置時計型は、ほぼ24時間で一回りし、砂時計型は、数十分程度までの短時間
のリズムを担う。
毎朝同じ時間に起きるのは、置時計型体内時計によるものだが、
いつもと違った時間に起きるのは、砂時計型体内時計が関与しているらしい。
また、いやな事を長く感じ、楽しい事を短く感じるのも、砂時計型体内時計
が関係するという事だ。
摩訶不思議、人間の体。
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