人間の目は何万画素?2006年06月23日 11時51分33秒

・人間の目は、網膜に配置された「光受容細胞」が受け取った光の刺激を信号に変えて脳に送る。
・人間の網膜は、「RGB」と「明暗(コントラスト)」を別々の細胞で捉えている。
・光のRGBを感知する受容体を「錐体細胞」と言い、この数は片目で約650万個ある。
・その中で光の波長に反応するタンパク質「オプシン」は、R、G、Bに対して3種類あり、錐体細胞にはそれぞれ1種類づつが治められているから、これを網膜の「画素数」と言っても間違いではないのかも知れない。
・しかし、網膜の中にはそれとは別に、「明暗」を感知する「桿体細胞」が1億2000万個あるので、ここからは先は話がぜんぜん違ってくる。
・オプシンが色を感知するのには光子の数にして100個程度が必要ですが、桿体細胞の中で明暗を感知する「ロドプシン」は、光子1個のある成しを判定することができる。
・これによって、人間の目は「輪郭」というものを極めて鮮明に捉えることができる。
・きっと色の判別が網膜のレベルを超えてしまうのは時間の問題だろうが、人間のロドプシンのように、1億2000万個の光子の有る成しを信号に変換するというのは並大抵のことではない。
・但し、人間の脳の方はその大量データーの全てをそっくり使っているというわけではわけではない。
・そんなことをしたら脳はパンクしてしまう。そもそも、網膜が得た情報を脳に伝える神経は120万程度しかないらしい。
・ならば、そこで既に億を越えるマップ・データーは「線」「傾き」「色」「円」などといった情報に変換されているわけです。これは、「ビット・マップ」を「CADデーター」に変換するようなものだ。
・感度の高い人間の目が、ディスプレーに表示された点の集合を正確に捉えているにも拘わらず、脳がそれを1本の線として認識してしまうのであれば、これは錯覚と同じ。そして、「目の錯覚」というのは脳の中で起こる。そう考えると、もしかしたら、人間にとってデジタル機器の解像度とは、目のスペックではなく、脳の処理能力ということになるのかも知れない。
・人間の目は中央部と周辺部で視細胞の密度が大きく違う。
・しかし現実的には、細かい所を見たい時には必要に応じて見る対象物に近づけば良いだけの話だし、通常物を見る時には分解能が高い部分を使ってみるので生活に困る訳ではない。
デジカメの場合は、撮影終了後に画像を確認するので、最初から高い分解能が必要である。(撮影後に被写体に近づく事はでない)

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